|
鉄道企業体カーゴ・スロバキア株式会社(スロバキア語:ZSSK Cargo / ZSCS, Železničná spoločnosť Cargo Slovakia, a.s.)は、スロバキアの国有企業。2002年にスロバキア国鉄(ŽSR)の列車運行事業を継承した鉄道企業体株式会社(スロバキア語:ZSSK, Železničná spoločnosť, a.s.)の再分社化(2005年1月1日)にともない、同社の貨物列車運行事業を継承している。 ==概要== 鉄道企業体株式会社(旧ZSSK)の貨物部門売却に備えて2005年1月1日に行われた再分社化に伴い、同社の貨物鉄道事業を継承し民間に売却することを目的に発足した国有の株式会社である。2005年12月現在の職員数は1万1856人。列車運行事業を行う鉄道事業体としては国内最大の企業である。 国内の貨物列車運行事業のほか、貨物自動車輸送、貨車のレンタル、車両保守事業などを行い、鉄道企業体スロバキア所属の車両検修も受託している。またウクライナとの国境駅チエルナ・ナト・ティソウ駅およびマチョウツェ駅の2か所にある「東部スロバキア積替ヤード」(VSP :Východoslovenské prekladiská)で、ウクライナなど旧ソ連方面の広軌線列車と欧州の標準軌線列車との間の貨物積み替え業務を行っている。 2008年の貨物輸送実績は4452万5000トンで、世界金融危機にともなう景気減速の影響を受け当初の計画を7.5%下回った。輸入貨物は1679万トン(当初計画比89.2%)、通過貨物1199万6000トン(同100.1%)、輸出貨物1028万トン(同89.7%)、国内貨物545万9000トン(同93.2%)であった〔"VÝROČNÁ SPRÁVA 2008 Železničná spoločnosť Cargo Slovakia, a.s." 鉄道企業体カーゴ・スロバキア株式会社、2009年。〕。 取り扱い貨物はウクライナ産を中心とした鉄鉱石が1238万トンともっとも多く、次いでその他金属類(740万7000トン)、石炭(737万2000トン)である。2009年8月には、ウクライナマフィアによるタバコ密輸阻止のため、スロバキア税関が行っているウクライナ鉄道(ウクライナ国鉄)の貨物列車に対するX線照射検査が、機関車乗務員への深刻な健康問題を引き起こす可能性があるとして、ウクライナ側がZSSKCargoなどとの国際貨物列車運行を一時的に停止する問題が発生した。 また世界金融危機による影響緩和のため、2009年に1億6600万ユーロの政府融資を受けたが、貨物需要の落ち込みが続き返済困難な状況に陥り、2011年に政府に対し返済繰り延べを要請した。また2012年1月までに全職員の2割にあたる1800人を段階的に解雇する大規模合理化策を決めるとともに、2011年5月から6月にかけ、貨物取り扱いを廃止する国鉄駅計91駅のリストを発表した。 スロバキア国内ではほかに、ブラチスラヴァ地域鉄道線企業体(BRKS)、USスチールコシツェ(旧・東スロバキア製鉄所)、LTEスロバキア(オーストリア企業)などの民間企業が貨物列車運行事業に進出している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「鉄道企業体カーゴ・スロバキア」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|